スペシャル対談 - 前編 - スイーツ識者による、無添加製法アイスクリーム食べ比べ

スペシャル対談 - 前編 - スイーツ識者による、無添加製法アイスクリーム食べ比べ

鼎談者プロフィール

スイーツなかの

スイーツなかの

東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、芸人の道へ進み、子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強。特注のパンケーキハットをトレードマークに、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」などに出演。西武渋谷店で自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催したり、行政と取り組んだ監修商品を発売したりするなど、幅広い分野で活躍している。
スイーツ芸人 スイーツなかの (@yorosweets)

名和 風歌(なわ ふうか)

名和 風歌(なわ ふうか)

尾州織物産地である、愛知県一宮市生まれ。スターダストプロモーションに所属し、モデルとして活躍。公式のInstagramアカウント@fuuka_nwのほか、アイス専用アカウント@fuuka_to_iceでおすすめのアイスを投稿するなど、公私共にアイス好きを公言している。専門学生時代に自身のハンドメイドブランド「FAWN(ファウン)」を立ち上げ、ニットや刺繍といった手芸を用いたアイテムを販売するなど、多方面で活躍中。
名和風歌 (なわふうか) (@fuuka_nw)
ふうかとあいす (@fuuka_to_ice)

2021年に創業10周年となる節目を迎え、このたび、乳化剤・安定剤・着色料・香料を使わない無添加製法への大幅なアップデートを完成させた、ハンデルスベーゲン。自然の素材だけを使った、100%ナチュラルな手づくりのアイスクリームへと生まれ変わりました。

リニューアルがリリースされたタイミングで、あらためてハンデルスベーゲンのアイスクリームを食べてみてほしい!と名前があがったのが、一万種類以上ものスイーツを食べ歩いた実績を誇り、今も日々その数を更新中のスイーツ芸人・スイーツなかのさんと、夏に限らずほぼ毎日、年間400個以上はアイスクリームを食べているというモデル・名和 風歌さん。

今回はそんなおふたりをお迎えし、実際にハンデルスベーゲンのアイスクリームを味わいながら、ハンデルスベーゲンの中野さんとともにアイスクリームにまつわる美味しい話が広がりました。前編、後編の2回に分けてお届けします。

スペシャル対談 -後編- 記事はこちら

中野:スイーツなかのさん、名和さん、今日はよろしくお願いします!

スイーツなかの:よろしくお願いします!中野さんとは、同じ名前ということでなんか親近感があります。しかも同じ大学の同窓生だとか(笑)。6年ぐらい前かな、東急プラザ銀座内にハンデルスベーゲン銀座店(※2019年3月に閉店)がオープンした時に初めて足を運んでみたのがハンデルスベーゲンさんとの出会いでした。

名和:よろしくお願いします!私とハンデルスベーゲンさんの出会いは、1年ぐらい前のことですね。「気になるお取り寄せアイス」を紹介するというお仕事があって。人の手が加わっているような、こだわってつくられているアイスクリームを紹介したいなと思って探していた時にたどり着きました。私にとって初めてのアイスのお仕事だったので、よく覚えています。

名和風歌さん

スイーツなかの:アイスのお仕事始めたのって、結構最近なんですね!

中野:その節はありがとうございました。初めてのお仕事だったとは知らず、とても嬉しいです。いつ頃からアイスがお好きだったんですか?

名和:物心ついた頃から大好きで。「お風呂あがりのアイス」が習慣になっていました。専門学校へ進学するために上京したのですが、とても課題の多い学校で……何かご褒美がないと頑張れないなあと思っていたんです。その時にあらためてその良さを再認識したのが、アイスでした!一人暮らしだから保存がきくのも嬉しいし、何より選ぶという行為が楽しくて、常時10種類は冷凍庫にアイスをストックしていましたね(笑)。

スイーツなかの:家に帰ればアイスがあるから頑張れる、みたいな?

名和:まさにそうです!地元の愛知にいた時はアイスの選択肢ってあまり多くなかったのですが、東京で暮らすようになり、いわゆるメーカーの商品だけでなく、個人のアイス屋さんまで含めて本当にさまざまなアイスがあることを知りました。いろいろなアイスを開拓していきたい、せっかくだからインスタにあげていこう!そう思ってアカウント @fuuka_to_ice にアイスの写真をアップし出したのが3年前ぐらい。それがお仕事に繋がり出したのは、ちょうど1年前ぐらいのことなんです。

中野:いいですね。スイーツなかのさんはいつ頃からスイーツがお好きなんですか?

スイーツなかの:僕、今年で芸歴11年目なんですけど、最初からスイーツ芸人って名乗っていたわけじゃなくて、最初はコンビを組んでいたんです。4年目に入らないぐらいで解散してピン芸人になって何か身につけたいなと思った時に、昔から好きなお菓子やカフェ巡りなんかを深掘りしたいなと思って。

名和:そこから一万種類以上のお菓子を食べ歩いたとは、ものすごい探究心!

スイーツなかの:食べるのももちろん好きなんですけど、お仕事を通してブランドさんの歴史や背景を知ることができるのがとても楽しくて。今までなんの気なしに食べてきたお菓子は、実はこんなふうにできていたんだ!とか。

中野:さすがの探究心ですね(笑)

スイーツなかの:あとうちの家族って、土曜日の夜になると全員がリビングに集まって、みんなでコーヒーでも淹れながらお菓子を食べる、みたいな習慣があったんですよ。なんか鼻につく話かもしれないんですけど(笑)。女の子がいたらよかったんですが男三兄弟なもんで、「男三人で何してんだよ」みたいな気恥ずかしさも当時はありました。でも、それが習慣だったし何よりお菓子は好きだったんで。そんな記憶が原点なのかもしれません。

スイーツなかのさん

中野:スイーツ界のサラブレッド!とても素敵な体験ですね。さて、今回いろいろとアイスクリームをお持ちしたんですが、そろそろお出しさせてもらってもいいでしょうか?

名和:待ってました!楽しみです。

乳化剤・安定剤・着色料・香料を使わない、無添加製法でつくったアイスクリーム

中野:今までも、厳選した素材を使って一貫して「AUTHENTIC = 本物」のアイスクリームづくりにこだわってきたんですが、濃厚なアイスクリームならではのなめらかさや舌触りを出すために、どうしても乳化剤や安定剤を使っていて。もちろん天然由来のものを使っていたのですが、それがずっと気になっていたんですよね。悪いことだとは思わないけれど、余計なものは、外せるものなら外したい。これが意外と大変で、結構な時間をかけながら試行錯誤して、先日ようやくお披露目することができました。

スイーツなかの:無添加のアイスにできたということですか?

中野:それが、厳密には「無添加」とは言い切れないんです。例えば原材料である砂糖を精製する時に使われる添加物があるのですが、そういったものが全く使われていない砂糖なんてほとんどないんです。そういった、いわゆるキャリーオーバーといわれる、「原材料中には含まれるが、ごく微量なので人体には影響がないとされ、食品表示法に基づいて表示を免除される添加物」というものまではなかなか排除できないし、そもそも数多くある添加物をひとくくりしにて悪者扱いするのも変だぞ、と。ということで、結果として毎回「乳化剤・安定剤・着色料・香料無添加」という言い方をするようにしています。

名和:そういうところまでちゃんと言っちゃうところ、嘘をついていないところが好きです(笑)。ウェブページにもとても丁寧な説明が書いてあるし、信頼できるんですよね。ちゃんと言ってくれてるんだなあという感じ。

スイーツなかの:そこら辺って追求すればするほど難しいですよね。「オーガニック」とかもそうで、どこまで厳密に考えるのか?っていう。ただ、少なくともハンデルスベーゲンさんが手がける行程では一切何も加えていないって、すごいことだと思います。

中野:ありがとうございます(涙)。

濃厚なのに後味軽やかなバニラ。自然と次のひと口へスプーンが進むアイスクリーム

濃厚なのに後味軽やかなバニラ。自然と次のひと口へスプーンが進むアイスクリーム

中野:まずは、ハンデルスベーゲンの顔でもある「マダガスカルバニラ」を新旧でお持ちしました。ポイントとしては、シンプルに安定剤と乳化剤が入っているかどうかという違いだけ。それ以外はこれまでと同じ材料なんです。違いがわかるといいのですが。

名和:私、ハンデルスベーゲンさんのバニラが大好きで。旧バージョンはこれまでに5個以上食べました(笑)。

(一同試食)

スイーツなかの:おお!今までの濃厚さは保ちつつも、後味が軽やか・・?食べ比べると特に舌触りが変わっている気がします。うん、やっぱり後味が違いますね。すごく美味しいです。

中野:狙ったところをそのまま言ってくださったので驚きました(笑)。まさにそうなんです。乳化剤・安定剤を無添加にすることで、ほどよく残りスッと消えるメリハリのある後味が実現しました。

名和:美味しいですー!旧バージョンも好きなんですけど、新バージョンの方が後味がよくてスプーンが進む。ハンデルスベーゲンのアイスって、濃厚さや舌触りが特徴的だなと思うんですけど、そこのクオリティは変わっていないというのがハンデルスベーゲン好きとしては嬉しいですね。

スイーツなかのさん

中野:変わっていないというのは嬉しいですね。というのも、安定剤、乳化剤を外すということは、科学の力で無理に乳化をさせないということなので、クリーミーになりづらいというデメリットもあります。でも、これまでのよさは無くしたくなかった。糖分、乳脂肪分、水分のバランスをひたすら調整して、旧バージョンにも負けないなめらかな舌触りを実現させました。

名和:毎回びっくりするんですが、ハンデルスベーゲンさんのアイスって、真ん中からスプーンでふわっとすくえるんです!市販のアイスとかって冷凍庫から取り出した後は真ん中がカチカチに硬くて、「すぐ食べたい」という時には電子レンジでチンとかしちゃうんですけど。今回、リニューアルしてもそのふわっと感が変わっていないのは、本当にすごいなと思います。

名和風歌さん

抹茶の豊かな香りと味わい。素材をダイレクトに感じるアイスクリーム

中野:次に、「京都宇治抹茶」の新旧バージョンをお持ちしました。マダガスカルバニラと同様、安定剤と乳化剤の有無以外は変わっていません。前からですが、「お菓子に使うものじゃないから」と言われるほどの、京都老舗茶屋の高級抹茶を材料に使用しています。

(一同試食)

スイーツなかの:すごい!新バージョンの方が香りが鼻を抜ける感じがします。味も香りも、なんだかクリアになったような。ダイレクトに「抹茶!」って感じがしますね。こういう状況だから、もしかしたら暗示にかかっているかもなと思って、何度も試してみたんですけど(笑)。

名和:本当だ!なんか旧バージョンは味の丸みの中に抹茶がいる感じがするんですけど、新バージョンまず抹茶の層があって、その次に丸みが来る感じがします。味を感じる順番が変わった気がする。

スイーツなかの:率直に、新バージョンの方がより抹茶感を感じます。より素材が近くなった感じ。

名和:でもやっぱり後味はすっと軽いんです。苦味や甘みが舌に残るとかはなくて、心地よく消えていく感じで。

中野:まさにそんなところを狙ってつくったので嬉しいです。より素材が近くなったとか、順番が変わったとか、そういう表現があるんだなあと勉強になります(笑)。

名和風歌さん

名和:アイスって、混ぜ込む具で変化を出すことはできるのですが、ベースで差をつけるのって意外と難しいですよね。そんな中でも、今回のように違いがわかるリニューアルを成功されたというのは、本当にすごいなあと思います。

中野:そうなんですよね。極論、アイスクリームって牛乳にお砂糖を入れて固めただけなので、手を入れられる工程というのが実はあまりなくて。これ以上どこをどうよくすればいいんだ?という感じで、結構苦労しました。

名和:しかもそういった改良って、コストがかかる部分じゃないですか。私は自分のブランドで生地にこだわって小物をつくっているのですが、例えばトートバッグって布ぐらいしか変えるところがないんですよ。ふんわりと織り込まれたようないい生地を使うと1メートル2,000円ぐらいするのですが、大量生産の生地だと1メートル200円ぐらいで買える。材料費には10倍の差があるんですけど、商品の価格ってなかなか10倍にはできないじゃないですか。ハンデルスベーゲンさんのアイスも、こだわり抜いたとてもいい素材を使って、しかも手間暇かけて丁寧につくっているけれど、ある程度の値段に収めているじゃないですか。なんだか自分のものづくりとリンクする感じがあるんですよね。

中野:一般的なアイスの価格からするとやはり高いかもしれないですが、決して贅を尽くしたセレブ向けのものをつくろうとしているわけではなくて。代替品ではない本物の素材を使い、なるべく手づくりで手間暇かけて美味しいアイスをつくろうとすると、どうしてもある程度のコストがかかってしまうという点はあります。でもただ高くすればいいというわけでもなく、お客様に受け入れてもらえる、そのギリギリを考えているという感じですかね。

新旧の食べ比べをしながら、話に熱が入る一同。

後編では、素材から見直した「イタリアンチョコレート」、リニューアルされた春フレーバーの「あまおうソルべ」、「あまおう苺ミルク」を試食いただきながら、さらなるアイスクリームの魅力について語ります。

スペシャル対談 -後編- 記事はこちら

オンラインストアはこちら