私たちのものづくり #4 ショコラティエのつくる、こだわりのチョコレートアイスクリーム
材料であるチョコレートにこだわり抜いたアイスクリーム
パリパリの食感とカカオの余韻を楽しめる、 ハイカカオを贅沢に使った大人のための王道チョコレートアイスクリーム「イタリアンチョコレート」。ナッツ感あるチョコレートアイスクリームと北海道産の牛乳を使ったミルクアイスクリームのマーブルに、自家製のココアクッキーとチョコクランチ、仕上げにオリジナルのカラメルソースを混ぜ合わせた、たくさんの風味と食感が楽しい「クッキークランチ&チョコミルク」。
ハンデルスベーゲンは、その材料であるチョコレート全てに、並々ならぬこだわりと誇りを持っています。日々アイスクリームづくりに向き合っている工房長の細川さんに、そんなチョコレートへの熱い思いをじっくり伺いました。
純粋に、最高級のチョコレートを味わえる定番フレーバー「イタリアンチョコレート」
チョコチップのパリパリとした食感とカカオの余韻を楽しめる、 ハイカカオを贅沢に使った大人のためのチョコレートアイスクリーム「イタリアンチョコレート」。細川さんが入社する前からハンデルスベーゲンで多くの人に愛されてきた、定番フレーバーのひとつです。
「レシピ改定を任された時に、真っ先に浮かんだのが、『DOMORI(ドモーリ)』のチョコレートを使いたい!ということでした」。それまでハンデルスベーゲンのチョコレートアイスクリームに使っていたのは、製菓用のチョコレート。それ自体も十分に良いものでしたが、細川さんは「世界が認める、本物のチョコレートで勝負したい」と強く思ったといいます。
なんと、元々はショコラティエとして腕を磨いていたという細川さん。『DOMORI』とは、そんなショコラティエ時代に出会い、その味わいや香りに衝撃を受けたチョコレートなんだとか。名だたるチョコレートコンクールで金賞を受賞し、世界中のショコラティエやチョコレート愛好家から称賛されている、イタリア・トリノのチョコレートブランド。チョコレートには、創業者自らが見つけ出した最高品質のカカオ豆を使用し、個性豊かなカカオの特徴を最大限に活かすためのチョコレートづくりに情熱を向けています。
「これまでたくさんのチョコレートを食べてきましたが、『DOMORI』は圧倒的でした。とにかく香りが華やかで、舌触りがなめらかで、美味しい。カカオの木の選別や育て方からこだわった、質の高いカカオ豆を使っているからこその香りと味わいだと思います」。普通だったらアイスクリームに使うなんて考えられないぐらいの高級で質の高いチョコレートなのだと、熱っぽく語ってくれました。
『DOMORI』の数あるチョコレートの中でも、ハンデルスベーゲンの「イタリアンチョコレート」に使うことに決めたのは、ペルー産カカオ100%、無添加・無香料のチョコレート。いくら高級なチョコレートでも、香料や乳化剤の入ってるものが多く、無添加なものはとても少ないそうです。ですが、徹底的に無添加にこだわったアイスクリームをつくっているのがハンデルスベーゲン。ここでも、単に高品質で美味しいだけでなく、無添加にまでこだわり抜きました。
通常、カカオマス(カカオ豆を焙煎してからすり潰し、ペースト状にして固形化したもの。カカオ100%で砂糖を加えていない状態)からクーベルチュール(製菓用チョコレート)を作る際には、カカオバターや代用油脂などの油分を加えるのが一般的ですが、『DOMORI』は一切油分を加えずに固めているのだそう。
「そのぶん流動性は悪く、扱いづらいのですが、余計なものを加えていないためカカオ豆の香りはピカイチだと思っています」。
またペルー産は、華やかでフローラルな香り、ローストによるキャラメルっぽさが特徴。初めて口にした時、細川さんは「砂糖を加えてないカカオ豆100%なのに苦味や酸味が不快ではなく、甘い香りが立ち上がる!」と感動したそうです。そんなこだわりの詰まったチョコレートを材料として使いつつも、これまでハンデルスベーゲンのチョコレートアイスクリームを愛してくれてきたお客様にもがっかりされないように、従来のレシピで好まれていた“ナッツ感”を表現するため試行錯誤を続けた細川さん。たどり着いたのは、異なる種類のチョコレートとのブレンドでした。ペルーの良さを無くさずにナッツ感を出すため、隠し味程度にフランスの高級ショコラメゾン『Weiss(ヴェイス)』のカカオマスをブレンドすることで、これまでの良さを活かしつつも全く新しいチョコレートアイスクリームに生まれ変わりました。
もうひとつ、ハンデルスベーゲンの「イタリアンチョコレート」は、口溶け後のアクセントとなるパリパリとしたチョコチップが楽しめるのも美味しさのポイント。ですが、入っているのは単なるチョコチップではありません。
「いわゆるチョコレートを砕いたブロック状のチョコチップは、ガリガリと主張が強いうえに、アイスクリームに混ぜ込まれ冷えきった状態では、あまり味を感じることができません。チョコレートは、体温に近い、溶けやすい状態で食べることで最も香りと味を感じられるんです」。
そこで細川さんは、ストラッチャテッラと呼ばれる、冷たいアイスクリームの上にチョコレートを薄く広げて瞬時に固め、ふんわりと手で混ぜ込みチョコチップをつくる製法を採用しました。アイスクリームの上にちょっとずつ広げては混ぜて、広げては混ぜて・・・大変な手間がかかりますが、「そうすることで、パリパリとした軽い食感を楽しめると同時に、アイスクリームとともに舌の上で溶けて香りが広がり、チョコレート本来の味も楽しむことができるようになりました」と細川さん。
ハンデルスベーゲンの隠れた人気商品「フレッシュチョコミント」にも、このストラッチャテッラされたチョコチップがふんだんに混ぜ込まれています。
ハイカカオを贅沢に使った本格的なカカオの苦味と風味。「イタリアンチョコレート」は、チョコレートへの愛が詰まった、まさに、ショコラティエのつくるこだわりのチョコレートアイスクリームなのです。
おもちゃ箱のようにカラフルで楽しい、新・定番フレーバー「クッキークランチ&チョコミルク」
ナッツ感あるチョコレートアイスクリームと北海道産の牛乳を使ったミルクアイスクリームのマーブルに、自家製のココアクッキーとチョコクランチ、さらにはオリジナルのカラメルソースを混ぜ合わせた、たくさんの風味と食感が楽しい「クッキークランチ&チョコミルク」。こちらのチョコレートアイスに使っているのも、もちろん厳選した無添加のチョコレートです。
「イタリアンチョコレート」とは異なり、フランスの高級ショコラメゾン『Weiss』のカカオマスのみを使用。チョコレートアイスクリームに混ぜ込んだヘーゼルナッツペーストとの相性を第一に考え、あえてこちらにはナッツ感ある『Weiss』を選びました。「チョコとナッツとミルク。鉄板の組み合わせですが、だからこそそれぞれの味が引き立つ組み合わせを考えました」と、細川さん。チョコレートのインパクトはそのままに、ミルキーで小さなお子様にも好まれる、優しいアイスクリームに仕上がっています。
ですが、こだわりはチョコレートだけではありません。そこに混ぜ込まれたたくさんの具材も、全て手づくりしているというのです。オーガニックのココアにバニラと少しの塩を隠し味に、アメリカンでザクザクとした食感に焼いた自家製ココアクッキー。グラッセして糖衣をまとわせたアーモンドを、フランスの高級ショコラメゾン『Weiss』のハイカカオチョコレートと混ぜてつくったチョコクランチ。マンゴーを潰してつくったピューレに砂糖を混ぜて煮詰め、やや酸味のあるフルーティーな味わいに仕上げたカラメルソース。
ひとつひとつの素材を用意するのには時間も手間もかかりますが、これらがこだわりのチョコレートアイスクリームと混ざることで、他では味わうことのできないスペシャルな一品に仕上がっています。
「いろいろな食感、フレーバーが感じられ、まるでおもちゃ箱のような、ガチャガチャしつつも楽しいアイスクリームだと思います」と細川さん。素材の多さと力強さ。パンチはあるのに止まらない。「クッキークランチ&チョコミルク」は、そんな新しい定番商品です。
個性の異なるハンデルスベーゲンのチョコレートアイスクリーム、「イタリアンチョコレート」、「フレッシュチョコミント」、そして「クッキークランチ&チョコミルク」など期間限定で出されるフレーバーたち。それら全てに共通するチョコレートの奥深さ、元ショコラティエのこだわりを、ぜひ舌の上で感じていただけたら幸いです。