私たちのものづくり #1 おいしさの決め手。アイスクリームのもととなる、ミルクベースへのこだわり

私たちのものづくり #1 おいしさの決め手。アイスクリームのもととなる、ミルクベースへのこだわり

ハンデルスベーゲンがお届けしているのは、濃厚で豊かなミルク感と、繊細な後味が自慢のアイスクリーム。

マダガスカルリッチバニラや京都宇治抹茶、いちごミルクなど。定番から季節限定のものまでさまざまなフレーバーの商品がラインナップされていますが、そんなアイスクリームをつくるうえで欠かせないのが、アイスクリームのもととなる「ミルクベース」の存在です。ハンデルスベーゲンのおいしさの秘訣は、この「ミルクベース」にあると言っても過言ではないほど。

今回、そんな「ミルクベース」へのこだわりを、ハンデルスベーゲンを率いる飲食事業部長の中野さんと、工房長の細川さんにうかがいました。

「ミルクベース」について尋ねると、「自然で良質な素材を使うことと、昔ながらの丁寧な製法でつくること。これに尽きます」と、中野さん。素材と製法。そのふたつのポイントについて、詳しく教えていただきました。

自然な素材と、シンプルなレシピ

「ハンデルスベーゲンがこだわっているのは、その素材とレシピです」と、細川さん。

「ミルクベース」に使っているのは、牛乳、砂糖、卵、生クリーム。余計なものは入れず、人工の代替物をなるべく使わずに、自然かつ良質な素材を組み合わせてつくっています。どうせつくるなら、おいしさだけでなく素材からこだわり、誰もが安心して口にできるものにしたい。そんな、「本物のアイスクリーム」をつくりたい。そう考えたハンデルスベーゲンは、自然な素材を、極力シンプルなレシピで配合することにこだわりました。

自然な素材と、シンプルなレシピ 自然な素材と、シンプルなレシピ

濃厚でコクのある味わいを生み出すためには、牛乳に含まれる乳脂肪分が欠かせません。「ミルクベース」には、北海道でのんびりと放牧飼育された、乳脂肪分の高い牛の生乳をたっぷりと用いています。「アイスクリームの材料に牛乳を使うことは当たり前のように思われるかもしれませんが、スーパーに並んでいる商品の多くは、コクを出すため、牛乳の代わりに脱脂粉乳や植物油脂といったものからつくられているんですよ。そのほうが材料費が安く済むし、加工もしやすいためです」と、細川さん。「どちらが良い悪いではなく、私たちがつくりたいアイスクリームを追求した結果、余計なものは入れず、シンプルかつ自然で良質な素材を使った今のレシピに行きつきました」。

そこに加えるのは、もちろん合成甘味料でなく自然のお砂糖。試行錯誤してたどり着いたのは、沖縄産の本和香糖や黒糖など、4種類ものお砂糖を使うというレシピでした。その4種のお砂糖を独自の配合で牛乳に混ぜることで、合成甘味料では決して出すことのできない、複雑で奥行きのある味わいが生まれるのです。

自然な素材と、シンプルなレシピ

素材の味わいを引き出す、昔ながらの製法

「ハンデルスベーゲンが素材と同じぐらいこだわっているのは、その製法です」と、細川さん。

濃厚で豊かなミルク感とともに大事にしているのは、繊細ですっきりとした後味。どれだけ味にパンチがあっても、最後に嫌な風味が残ってしまっては台無しです。これを両立させるためには、昔ながらの手間ひまかけた製法が欠かせません。

ハンデルスベーゲンが使っている北海道産の生乳は、乳脂肪分が高いため調理途中で分離しやすく、扱いが難しいもの。そのため、仕込みに時間をかけ、シビアな温度管理を徹底し、調理途中での頻繁な状態チェックを行っています。

そして、アイスクリームを作るうえで欠かせないのが殺菌工程。一般に流通するアイスクリームに多いのは、数秒で終わる「高温殺菌」です。短時間で殺菌できるため効率は良いものの、ミルクベースに負担をかけ、タンパク質の「焦げ」のようなものが発生してしまう高温殺菌は、せっかく厳選した自然素材の風味を損なってしまいかねません。そのため、ハンデルスベーゲンでは「低温殺菌」という昔ながらの殺菌方法をとり、2時間もの時間をかけてやわらかな加熱、冷却をしています。そうすることで、自然な甘味を残しつつ、濃厚で繊細な後味が特徴の素朴なアイスクリームが生まれるのです。

素材の味わいを引き出す、昔ながらの製法

「昔は、牛乳を入れた鍋に材料を加えてじっくりと火にかけ、ときどき木べらで混ぜながら、コトコトと時間をかけてアイスクリームをつくっていました。私たちの思う昔ながらの製法とは、まさにそのイメージ。時間や手間はかかるけれど、その分より素材本来の自然な味わいを引き出すことができます。現代の主流である効率重視の製造方法から考えると、なんとも非効率に見えるかも知れませんが(笑)」と、中野さん。

そうして完成したアイスクリームのもとである「ミルクベース」に、宇治抹茶やバニラビーンズ、季節の果物などを加えて、フレーバーのアイスクリームをつくっていきます。こだわりの詰まったおいしいベースがあるからこそ、素材の味もいっそう引き立ち、おいしいアイスクリームが生まれるのです。

「出汁」と重ね合わせて気付いた、「ミルクベース」の大切さ

ハンデルスベーゲンは、なぜそこまで「ミルクベース」にこだわっているのでしょうか?

「それは、日本人の食卓に欠かせない『出汁』の考え方に、影響を受けているからです」。と、中野さんは話します。

「アイスクリームは、もととなる液体『ミルクベース』を冷やし固めてつくります。和食は、ベースとなる『出汁』のおいしさで味が決まるじゃないですか。アイスクリームのベースも、そんな『出汁』と同じ位置付けなのではないかと思ったんです。『出汁』で料理の味が決まるように、『ミルクベース』でアイスクリームの味が決まる。だとすれば、アイスクリームをつくるうえで何よりも大事なのではないか。そう考えました」。実際にハンデルスベーゲンの「ミルクベース」のレシピを考案したのも、和食の料理人だった方なのだとか。

「贔屓目抜きで、うちの『ミルクベース』はとてもおいしいと思います。合わせる素材やレシピは季節毎に工夫し、毎度考案しているのですが、この『ミルクベース』だけは変えずに、10年来変わらぬレシピで丁寧に作り続けています」と、細川さん。

そんな「ミルクベース」をそのまま冷やし固めたものが、基本フレーバーでもある「北海道牛乳」。ハンデルスベーゲンがこだわり、大事に守り続ける基本の味を、ぜひ一度味わっていただけたら幸いです。

「出汁」と重ね合わせて気付いた、「ミルクベース」の大切さ

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